北野恒安 写真

北野恒安からみなさまへごあいさつ

「何で僕は舞台をやるんだろう?」

舞台を始めた頃からそれが素朴な疑問だったんだ。
舞台は最初からとても楽しかったし、すぐ好きになった。
けどさ、「何故楽しいのか?」という理由が分からなかったんだ。

ある時カセットテープから曲が流れてきた。
ザ・ブルーハーツの『ながれもの』と言う曲。
こんな歌詞だ。

♪面白いことを考えて みんなを楽しくさせたいな~

その歌詞がすごくしっくりときた。
そっか!僕は面白いことを考えて、みんなを楽しくさせたいんだ!
そういうことが楽しいんだな、って気付いた。
そしてね、それが全てな気が今でもしてる。

役への取り組みは役者各々に違う。
例えば技能的なクオリティを上げることに比重を置く役者もいる。
僕の場合のそれは考えること、想像することだ、って思う。
なんたってベースが「♪面白いことを考えて」なのだから。

じゃあ何を想像するのか?
例えばそれは演じるべき役のことだ。
その人のそれまでの半生を想像してみたりする。
どんな暮らしをしていて、
どんなことを大切にしていて、
どんなことに傷ついてきたのか。
なるべく具体的にそんなことを想像してみる。
作者と同等かそれ以上にその人については分かっていたい、って思うんだ。
そういう創造が出来て初めて同じ土壌で表現してる、って言える気がするんだ。

西田大輔と久々に新しい世界を築く。

この世界は僕にどんな想いを与えてくれるのだろう?

それが今はとても楽しみだ。